瀬戸内海のアート島 アートサイトなおしま『本村』エリアお散歩(直島)
本日オススメの逸品は、アートな海の島、なおしまの『本村』エリアお散歩です。
初めて直島を訪れたのは、2009年7月。島全体、見る場所全て、どこもかしこも感動の連続で、またいつか来たいと思い続けていた。あれから4年。今回は一人旅にしよう、一人で緩やかな時間の中でのんびりしようと思った。この4年の間に新設されたアート施設はあるものの、大きく様変わりはしていない。前回鑑賞したアートはパスをして、島とホテルでぼーっとするのが目的だ。というのも、前回一泊ずつ宿泊したベネッセハウスミュージアム棟とオーバル棟は、とても素敵な宿泊施設だったのに、観光に忙しくホテルを十分に満喫できなかったのだ。もったいない。今回の宿泊はパーク棟。ホテルの中も思う存分満喫するつもりでやって来た。
JR宇野線宇野駅
羽田から岡山空港へ降り立ち、JR岡山駅へ。岡山駅からJR宇野線を使い、終点の宇野駅に到着。
宇野駅の向かいの宇野港。ここでフェリーに乗るのだ。
直島へ向かって出港ー。
ちょっとお天気悪い。でも私は晴れ女なので島へ着けばきっと晴れるだろう。
ロボットに見えたのでパチリ。カワイイな。
お、少し青空が出てきたかな。
キスチョコ島が見えてきた。前回来た時に私が勝手に命名した。
宇野港から直島の宮之浦港までの乗船時間は約20分。一時間に約一本の間隔で直島と本州を行き来している。
フフ。ワクワクしてきた。
海の駅なおしま。わーん久しぶりー。
接岸した。草間彌生の赤南瓜が変わらぬ姿でお出迎え。
船首の扉が開くのを、車両甲板で今か今かと待っている。早く!なんか焦る!
宮之浦港 海の駅なおしま
着いたー!!直島に到着。ただいま直島!
本村エリア 家プロジェクト
荷物はをベネッセハウスへ置いてきて早速お散歩開始。再訪ということで、勝手知ったるなんとやら。前回鑑賞済みの「家プロジェクト」はパスをして、お散歩をしながら大好物のねこ探しをすることにした。
この建物は、「植田たばこ店」。だったという方が正しいのか。カフェでもあるのだが、閉まっていた。喉が渇いているし、お茶したいなあ。
小路を挟んでお隣は、須田悦弘氏の家プロジェクト「碁会所」。本物と見まごうばかりの木彫の「椿」が展示されている。
前回来訪時のブログにも掲載した屋号。今世代の若い子は屋号の存在も、かつて存在した意味も分からないかもしれないね。
現在でも、田舎へ行くとまだ屋号で呼ばれているお宅はある。屋号はその家とそこに住む人々を総称した「あだ名」と思ってもらうとイメージがつきやすいかな。
茶寮おおみやけ
この4年の間に、直島にはたくさんのカフェやご飯屋さんができた。前は本当に数えるほどしかなかった。それだけ来訪する人が増加したということなのだろう。こちらの「茶寮おおみやけ」は前回来た時もあった。パッと見、少し敷居が高く、入りにくそうな印象があって敬遠したのだが、今回は思い切ってお邪魔してみることにした。
おずおずと中を伺うように入ると....あらまあ!ステキ!!
チョットチョットなにこれ!
こちら、文化庁登録有形文化財の宿泊施設でカフェを併設している。屋号の「おおみやけ」は三宅姓の最高位にある家柄を尊称して、人々が大をつけて呼ぶようになったそうだ。
なんと落ち着く店内でしょう。
冷たい冷たいアイスオレ。ふう。
先客のおじいさん二人組が帰り、お客は私だけになった。厨房にいるオーナーさんと思われる女性は、私世代の年齢に見える。話しかけてみた。聞けばなんとご出身は東京。こちらにお嫁に来たのだそうだ。
ご主人がフランス語に堪能で、ヨーロッパ向けに直島を発信していることから、「おおみやけ」はフランス人の宿泊客が圧倒的に多い、そんなお話で大いに盛り上がる。
日本人の私でも、いざ古民家に宿泊となると躊躇するのだが、外国人は純日本風をこよなく愛する。リピーターがとても多いのだそうだ。カフェを出て、右手奥にも戸建ての宿泊施設があると言う。ちょっと覗いてみようかな。
こちらの施設には、毎年フランス人家族が長期滞在をするんですって。
コンドミニアムタイプなので、自分達で食料を調達して自炊をするワケだが、時にはフライパンを貸してくれだとか、胡椒を分けてくれと言ってくるらしい。
一家は、直島へ来て特に何をするでもなく、日がなのんびり釣りをしたり、ぼーっと海を眺めたりして過ごすそうだ。
これぞ「正しいバカンスの過ごし方」を聞いた気がした。
奥様と沢山お話をして、随分長居をしてしまった。一人旅の初日は、こんなおまけ話に遭遇できた。いやもう、楽しすぎる。
古い町並みを再現する、焼杉板のお家達。初めて島を訪れる方は、是非家プロジェクトのエリアへ足を運んでみては如何でしょう。
どこかにねこ居ないかな。ぎろぎろ。
フフ。いいもの発見。この季節きっと居ると思っていた。
ツバメのヒナ。頭の産毛がファサファサ。とってもカワイイ。
極楽寺
本尊は、阿弥陀如来。1384~1386に来島した増吽僧正が海中より引き上げた像を安置している。
直島には、規模は小さいながらも沢山の神社仏閣がある。
私は、綺麗に整備された神社より、近所のおばあちゃんが手入れをしているような、名も知れない小さな神社が好きだ。
ここにも神様が居るんだよ。
家プロジェクト「ANDO MUSEUM」
2013年、極楽寺の向かいに新設された「ANDO MUSEUM」。当然、前回はなかったものなので入ってみる。
これまでに安藤氏が出掛けた建築要素がみっちり詰まったミュージアムだ。とても小さなミュージアムなので一瞬にして観終わってしまうが、建築好きは必見かも?
家プロジェクト「南寺」
家プロジェクトの中で一番好きだった場所。
闇と光のバックサイド・オブ・ザ・ムーン。まあ、なんか色々思い出しちゃうよね。
実はワタクシ、下水の蓋好き。行く先々でご当地蓋を見つけるのが好きなのです。
はいきた!ねこアンテナ発動。「チチチ」呼ぶと振り向く。
呼ぶ。
振り向く。オバカ笑。
眠すぎて呼んでも向かない。ねこ最高。
焼杉板の家屋に映えるのれん。加納容子氏のプロジェクト「のれん路地」風情あるね。島のあちこちでステキなのれんに目が引かれることでしょう。
ぼくぎざえもん。
本村港方面に来た。
こちら側には、ひとつだけ「家プロジェクト」がある。
家プロジェクト「石橋」
製塩業で栄えた石橋家に、千住博氏の作品が展示されている。
かじさん。船の舵か、鍛冶屋の鍛冶か。それとも全く別な意味なのか。
この人の居なさ加減が小さな島の醍醐味よね。これでもシーズン中は観光客でごった返し、カフェも家プロジェクトも四時間待ちザラなんだから。TDLか。
本村港に出た。
瀬戸内海なので、海は波一つたたないほど凪いでいる。
この小さな漁船は何を捕る船なのかな。