恵比寿の小さなカジュアルフレンチ『moRi』(恵比寿)
本日オススメの逸品は、恵比寿で見つけた小さなカジュアルフレンチレストラン『moRi』です。
どこの職場にも一人はいる、自分と「合う人」。「合う」と一口に言っても、気が合うだとか趣味が合う、食の好みが合う、といろいろあると思う。9割が男性という私の職場(フロアー)には、残念ながら気軽に夜のお誘いができる女性はいないのだが、開発委託をしているベンダーさんの一人に、旅行が大好き、美味しいものを食べるのが大好きという女性が一人いる。彼女と旅の話や食の好みが合うので、年に数回ではあるがこぞって食事へ行くことがある。アルコールがイケル方なので、下戸の私では若干役不足な点が申し訳ないが、気にせずお付き合いしていただけるのが嬉しい。そんな彼女と企画したレストランの新規開拓。二人の一致したキーワードは「仔羊」「フォアグラ」。これはフレンチで決まりだね。
moRi
場所は、JR恵比寿駅西口を線路沿いに品川方面へ向かう。この道、結構急勾配な登り坂で、話をしながら登ると息切れ全開になるのだ。
店内は、カウンター席とテーブル席合わせて16席とこじんまりとした創り。さっそく予約していたコースメニュー「モリセレクトコース」をオーダー。
モリセレクトコース 8400円
アミューズ 旬のたけのこ
柔らかい穂先を使用した前菜。見た目からは、和のお出汁で炊いたたけのこを想像するが、ここはフレンチ。味付けは実にシンプルなコンソメベースだ。
アントレ 蛍烏賊と春キャベツのアサリの冷製コンソメ仕立て
蛍烏賊大好物。旬の季節には生姜醤油でいただくことが多いので、アサリのスープがとても斬新。身はプリプリで美味しい。
スープ 中勢似・熟成 鹿児島黒豚のコンソメ
「中勢似」は、熟成肉を専門に取り扱う田園調布の精肉店。たかがスープされどスープ。フレンチの基本中の基本であるコンソメスープとして使用する材料に、ここまで拘るところにシェフのフレンチに対する情熱を感じてしまう。黄金色のスープは、それはもう繊細なお味。
アントレ フォアグラポアレのクレープシュゼット 白ボトル酒の香り
小ブリながらも、大好きなフォアグラの登場。クレープ生地に包まれたフォアグラに、白ボトル酒をふりかけフランベ。ソースははちみつレモン。毎回言うけど、フォアグラと甘酸っぱいソースって、ホンっと合うのよね。しいて言えば、フォアグラ自体にもう少し弾力があっても良かったかも。少し水っぽい気がした。
アントレ 蝦夷鮑のステーキ
丸ごと一個、鮑のステーキ!想定外で驚いた。そっとナイフを落とすと、あらまあ、なんと柔らかいことでしょう。お刺身で食べるコリコリ感とは全く異なり、貝の身がとっても柔らかい。ソースは蜂蜜白ワインビネガークリームソースがベースで、鮑の下には肝のソースが。 食べている私の体内に、溶け込んでくるような柔らかさとボリュームがある一品。
プラ 仔羊のポアレ 赤ワインソース
メニューには、和牛ロースのポアレとあったのだが、予約の際に、仔羊に変更できるかお尋ねしたところ、快諾していただいたのだ。肉は柔らかく、そして甘みがある。しっとりと味が染みていて豊かな味わいだ。
デセール 3種のデザート
ラム酒のムース黒糖シロップ(手前右)、チョコレートのゼリーで覆われた苺(奥)、フルーツのテリーヌ(手前左) がキラキラのプレートに乗って登場。ここで最も気になったのが「チョコレートのゼリー」透明で普通のジュレにしか見えないのに、チョコレートとはどういうこと?とスタッフにお尋ねしてみた。なんのことはない、チョコレートリキュールのゼリーであった。チョコレート=茶色の先入観があるから、どこがチョコレート?って思っちゃうよね。
デセール ソーテルヌゼリーとショコラプリン
カワイイキューッビックグラス。ソーテルヌはフランスのアキテーヌ地域ジロンド県のコミューンで、その辺りの5つの村で生産される貴腐ワインを使用。極甘口で蜂蜜のような香味を持ち、デザートワインとして味わわれている。
いやあ、今回も満腹。恵比寿にありながら、この皿数と一万円を切るお値段。コスパ良しと言ってもいいのではないかな。
恵比寿の小さなフレンチレストランオススメです。
東京都渋谷区恵比寿南1-14-2タイムゾーンビル3F
TEL:03-5942-6299
席数:16席
アクセス:JR山手線・日比谷線恵比寿西口徒歩3分
※サービス料無し、テーブルチャージ700円
※13歳未満の子供連れ不可