瀬戸内海のアート島 アートサイトなおしま(直島)『ベネッセハウス(パーク棟)』
本日オススメの逸品は、美術館とホテルの機能がコンパウンドした『ベネッセハウス(パーク棟)』と屋外アートの一部です。
日本における、ホテルのチェックインは通常14:00または15:00。直島到着は11:30だった。荷物をホテルへ預けてから散策するつもりでホテルへ直行した。フロントで手続きを済ませると、スタッフの方から「ご用意ができておりますので、特別にお部屋へご案内できます」とのこと。なんとラッキーな。荷物を片付け、一休みしてから遊びに行ける。幸先の良い旅の滑り出しだ。
『ベネッセハウス(パーク棟)』
前回訪島時は、ミュージアム棟、オーバル棟にそれぞれ一泊ずつ宿泊した。そして今回がパーク棟。残すはビーチ棟で、そちらはまた数年後のお楽しみにとっておこう。
「お久しぶり!」モザイクな人に挨拶をして客室へ向かう。
向かって彼の右手に宿泊棟へ通じるドアがある。カードキーが無いと中へは入れない。宿泊棟からロビーへ出る際、ドアを開けると彼が居るので、存在を忘れていると開けた瞬間ギョッとする。
さてさて、どんなお部屋なのかな。ワクワク。
一目で気に入った。二泊三日滞在する間の、私のお城だ。ダブルベッドに一人で伸び伸びと寝るんだ。
アメニティの、ドリップした有機栽培珈琲を味わいながら景色を楽しむ。ハーシアワセ。なんて贅沢且つ、気分爽快なんだろう。一人旅の楽しさがジワジワと湧き上がってくる。
ベネッセハウスは景観重視の建築だ。よって、隣室との隔たりも目線より低いもので構成されている。覗こうと思えば丸見えなのだが、そんな無粋なことをするビジターは居ない。
そもそも、日中は皆さんお出かけ中。真っ昼間にお部屋でぼーっと、脳みそのしわを伸ばしているのは私くらいなものだろう。
一休みをした後、周辺のお散歩へ。一度、ロビーへ出て階段を下る。
こちらはラウンジ。
客室にwi-fiは入っていないが、ラウンジのみwi-fiが入る。滞在中、遠い親戚の訃報連絡があり、ここで弔電のWEB申し込みをするハメになるとは、この時知る由もなかった。macも持ってきてたのが幸い。
カウンターにある飲み物やお菓子は自由に利用して良い。
今回の旅は、散策とベネッセハウスでのんびり過ごすことが目的。
前回の訪島を回想しながら、ギャラリーを観て外へ向かう。
この後は何処を散策しようか、考えているだけで楽しい。
建物から外へ通じる扉を開けると、長い回廊へ出る。コンクリートと光の魔術師安藤氏らしい創りだ。
外から来た場合は、この扉もカードキーで解錠しないと建物内へは入れない。
須田光悦氏の木彫の椿。碁会所の展示は白椿。あちらの方が私は好きかな。
水面を思わせる、涼しげなアート。
この空間、夜はまた違った印象なので、初めて行く方は昼だけでなく、是非夜にも来てみて欲しい。
新聞を読む人。彼はお部屋からもよく見える。遠目では本物の人間に見えちゃう。
穏やかな海。内海であるため、常に凪いでいて静かな波の音しかしない。
体全体を撫でていく潮風がとても気持ちいい。
草間
彌生氏の
黄かぼちゃ。
今や直島の代名詞よね。
暗くなる前に一回、ミュージアム棟方面の屋外アートを観に行こうかな。
屋外アートは、パーク棟よりも標高の高い場所にある。いい眺めだ。
屋外アート
ジョーン・リッキー「三枚の正方形」
風の抵抗で静かにゆっくりと動く。仕組みについては4年前の回で記述したので興味のあるかたはコチラを御覧ください!
この階段自体の下には、ウォルター・デ・マリア「見えて/見えず 知って/知れず」が格納されている。屋外アートの中でも私のお気に入りであるのだが....
ええっ?!なんと扉が施錠されている。ガラスの反射で中の展示物がよく見えない。どういうことなの。くすん。雨風の吹きさらしによる劣化防止なのかな。残念。展示物に興味のある方は「三枚の正方形」と同様、コチラを御覧ください!
一度も使用されることのなかった桟橋。
他の観光客と殆ど会うことがない。今は自分一人だけの直島。そういえば、東京のことなんて一度も思い出さなかった。
大竹伸朗「シップヤード・ワークス 船尾と穴」
何一つ変わっていない風景にほっとする。
大竹伸朗「シップヤード・ワークス 切断された船首」
ジェニファー・バートレットの「ボート」でも観に行こう。
蔡國強「文化大混浴」の中を通って浜へ向かう。何が何処にあるかを知っていると、限りある時間が有効に使え、とても効率がいいと改めて思ったところ。
思い出のキスチョコ島。実際、あの島はなんだろうね。柏島の一部かしら。スタッフの方に聞けばよかったな。
ボートも変わらず同じ場所にある。
遠目では綺麗に見えるが、木造アートが野ざらしのため、近くで見ると劣化は否めない。ペンキ塗りのメンテナンスくらいは手を加えているのかな。
ずっと残っていて欲しいよね。
そろそろ戻ろうかと思っていた矢先に、はいねこアンテナ発動。
めちゃくちゃ警戒されている。こんなにあなた達を愛しているのになぜ。
呼ぶ。
向く。
さっきよりは目つきが柔らかいかも?といい方に考える。
しかし、二度とコチラを向くことなく尻を向けて去っていった。
今夜のディナーが気になり始めた。お部屋で一休みをしたら食事にしよう。
アートサイト『直島』カ・ナ・リオススメです。次回はディナーをご紹介します!ベネッセアートサイト直島